2.26.2024

2/26/2024

進む温暖化によってサンゴ礁の白化現象が加速

ミウラがオーストラリアに来たばっかりのころは、それより過去に何度か大規模な白化現象が確認されてはいたものの、まだここまで深刻化してはいなかったと思う。

観光業界にいたというのもあって、何度かアウターリーフに潜りに行く機会もあった(海水好きじゃないから今は自ら赴こうとは思わないけどね!)

残念ながらウミガメとは1度もご縁があったことがない!

グレート・バリア・リーフといえば、熱帯雨林と並ぶ2大自然世界遺産として、ここ北部クイーンズランドの観光業の要となっている。テレビやパンフレット、様々な観光案内ウェブサイトなどでも、色とりどりのサンゴ礁が広がる写真が掲載されている。

しかし現実では近年の進む温暖化や、度々襲うヒートウェーブなどの影響により、サンゴ礁の「白化現象」が進んでいる。

「想像と全く違った」環境客の女性がシェアしたポストが話題に

グレート・バリア・リーフは「バケット・リストの1つだった」とというこの女性。シドニーからの観光客として訪れた彼女は、実際に目にしたサンゴ礁の悲惨な状況に失望を隠しきれなかった。

世界的な温暖化と気候変動は、近年、特にサンゴ礁南部のサンゴの白化を引き起こし、サンゴ礁の破壊の原因とされている。またストームなどの極端な気象も、かつては繁栄していたサンゴ礁に大きな被害を与えた。

アドリアナさんというこの観光客は、バケット・リストであったグレート・バリア・リーフでの残念な体験を、自身のTikTokアカウントにシェアした。

ウェットスーツとシュノーケルを着用し水中で撮影した動画の中で、「これは最もがっかりしたことだ」と述べた。

色はなく、魚もいない。すべてが死んでいるようにみえます。グレート・バリア・リーフのイメージから期待するものとは全く違います。あちこちに白いものが浮いていて、ほとんど何も見えません。

@ajelesslipss This has been on my bucket list for years! To say I was devo amd underwhelmed is an understatement. I knew through global warming & too many of us tourists, that we had done some damage, I had heard and hoped we were regenerating it. This proved to me we have a long way to go. The guides agreed that what you see on documentaries is not reality and is very rare to see 😭🐠#greatbarrierreef #realityvsexpectations #hamiltonisland #devo #australiatiktok ♬ original sound - Adriana Zero (AJE) 💋

因みに動画からもわかるように、風も強い雨天の日だったのが伺えることから、「あちこちに白いものが浮いていて」視界が悪いのは、まあ、天候上仕方がないともいえる。

そこはまあ時季的に運が悪かったとしか言えない。

問題が解決するまでには「長い道のりがある」

彼女は何も、サンゴ礁が期待通りではなかったことに文句を言っているわけではない。動画の中では、現状が思ったよりも悲惨な状況であることを語っている。

温暖化と、私たちのような観光客が多すぎることで、私たち人間がサンゴ礁に被害を与えてるということは知っていました。しかし、再生もしていると聞いていたので、そうであることを願っていました。これは、私たちがまだ長い道のりを歩む必要があることを示しています。

グレート・バリア・リーフのサンゴ礁には、1,500種類以上の魚、約400種類以上のサンゴ、4,000種類以降の軟体動物、240種類以上の鳥類が生息しているだけでなく、スポンジ、イソギンチャク、海洋ワームや甲殻類など、多種多様な生物が生息しているが、アドリアナさんによると、魚を見たのはツアーの最後にボートから餌をやったときだけだったそう。

これまでにも何度かの大規模な白化現象に見舞われてきたグレート・バリア・リーフ

最初に記録されたのは1998年で、2002年、2016年、2017年、2020年、2022年にも発生しており、いずれも気候変動が原因とされている。

WWFオーストラリアの海洋部門責任者であるリチャード・ラック(Richard Lack)氏は昨年、

白化現象は、世界の排出量増加による地球温暖化に直接起因するものです。オーストラリアの国内排出量と輸出排出量をこの10年で迅速に削減することが、私たちがコントロールできる主要な解決策です。

と述べた。

絶滅の危機に瀕するサンゴ礁

世界最大規模のサンゴ礁群であるグレート・バリア・リーフは、近年で深刻な白化現象に見舞われている。2023年には過去最大規模の白化が発生し、サンゴ礁の90%が影響を受けるという衝撃的な調査結果も発表された。

この白化現象は、海水温の上昇が主な原因とされ、地球温暖化の影響が顕著に表れている。温暖化が進むと、サンゴ礁の生存に不可欠な共生藻がサンゴから離れてしまい、白化してしまうのだ。

海水温が1℃上昇すると白化リスクは4倍になると言われ、共生藻が離れてしまい白化したサンゴは光合成ができなくなり、やがて死んでしまう。グレート・バリア・リーフ周辺の海水温は2023年3月に過去最高記録を更新し、白化を加速させた。

サンゴ礁が消失すると、海洋生物の生息域が減少、食物連鎖が崩壊し、沿岸地域の環境が悪化、二酸化炭素の吸収量の減少など、地球環境全体に深刻な影響を与える他、それに伴って観光業や漁業の衰退といった人間の活動にも影響を及ぼしてしまう。

温暖化の加速を抑制することがサンゴ礁を守るためのカギ

サンゴ礁を守るためには、温暖化対策と再生・保護活動が不可欠だ。

私たちは、節電や省エネ、再生可能エネルギーへの転換など、温暖化抑制に積極的に取り組む必要がある。同時に、サンゴ礁の再生・保護活動への支援や、サンゴ礁に関する知識を地域に住む人々や訪れる環境客などにも広めていくことも重要だ。

Tourist ‘underwhelmed’ after visiting Great Barrier Reef: ‘Not what you’d expect’ (Yahoo! News Australia)

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