2.17.2024

2/17/2024

オーストラリアのヘルスケア制度が40周年を迎えるも、大半の人は制度の仕組みを理解していない

Darko Stojanovic ‐ Pixabay


中々思い切った雨が降ってくれなくて、蒸しむしとした日々がここ数日続く中、皆様いかがお過ごしだろうか?

ミウラは極力引きこもってるよ!

ロックダウン以降各GPでの受診システムが変わって、現在ではどこもかしこも完全予約制、ウォークインでの受診ができなくなった。

因みにミウラのかかりつけはケアセンのTerryWhiteに併設されてるメディカルセンターだったんだけど、ここも例にもれず完全予約制となってしまったので、たまたま仕事が早く終わったとかで帰りに受診するとかそういうお手軽さがなくなってしまった。また、ロックダウン以降は規模が縮小したのか、常駐のGPが1−2人程度しかおらず、その上そこは今どきにしては珍しくまだBulk Billシステムなのも相まって常に中々予約がとれなくなってしまったおかげで、非常に受診がしにくくなってしまったのよなー。

せっかくメディケアあるから、どうせなら一切の費用を払うことなく受診したい。 ちゃんとTAX払ってるもんね!

ところでこのオーストラリアのユニバーサルヘルスケア制度であるメディケア、この度40周年を迎えたそうで、政府から40周年記念カードが発行されたとか。

ミウラも含めて永住権などのビザで在住する人々は、もれなく持っているであろうこのメディケア。バンクカードやライセンスと共に必須携帯品であると言っても過言ではない程度に馴染みのあるものではあるものの、実際にどういうシステムなのかご存知だろうか?

オーストラリア国民も含めて、大半の人々はその機能について知らない

メディケアという制度が初めて導入された40年前は、当然ながらこの新しいユニバーサルヘルスケア制度がどういう風に機能するのかが一般に広く公開された。新聞にも掲載され、多くの人々はこの新しい制度の目的とその機能にアクセスする方法を理解する手段が身近にあり、またコミュニティに人を派遣し、「メディケアとはこういうものです。これが仕組みです。カードを受け取ります。こうやって使います。これが支払われるものです。」と説明する仕事を任せていた。

しかし現代の若者や1984年以降にオーストラリアに渡ってきた人はその説明を受ける機会を逃してしまった。生まれたときからメディケア制度がある世代では、当たり前にある制度ではあるものの、学校で教えられるわけでもない。実際、臨床医でさえ、訓練を終えて実際に働き始めたときに、メディケアについての理解が乏しいことに気づくのだとか。

最近の調査では、国民の4人に1人がメディケアがカバーするサービスについて把握していないということがわかった。

また、ミウラもそうなんだけど、海外から移民ほどメディケアに関する知識が不足している傾向があるそう。

まあ、ありがたいことに今のところ大病を患ったことがないから、メディカルセンターとかホスピタルでの検診ぐらいにしか使ったことないしね。

メディケアに関する教育プラグラムの必要性

この現状を顧みて医療専門家グループは、国民のメディケアに関する知識不足を解消するため、政府に対して教育プログラムの改善の必要性を訴えている。

つまり、記念カードとか発行してる暇と予算があんならもっと他にやることあんだろゴルァ、と。

Consumers Health Forum of Australia (CHF)の最高責任者であるElizabeth Deveny博士は次のように述べた。

医療制度はすべてのオーストラリア人にとって重要です。私たちは税金、メディケア課徴金、民間医療保険、自己負担金、医薬品の購入、診察に行くためのガソリン代、(受診のための)仕事の休日などを通じてお金を出費しています。それは私たちの健康のためであり、私たちは税金が何に使われているのか、そしてそれをどのように最善に活用できるのかを知る権利があります。

因みにオーストラリア統計局によると、去年費用がかかることを理由にGPに行かなかったという人の割合が30%にまで上昇したそう。特に心配なのは、長期的に健康状態にある人ほど、それ以外の人々に比較して受診をスキップしがちだということ。

完全に心当たりあるけど、普段特に風邪も引かず、大した病気にかかったことないから、たまに具合悪くても「予約取るのもめんどくさいし高いし」ってなっちゃうのよね。

そんなことから、医療消費者と医療専門家を代表する団体は、政府に対し、オーストラリアの医療制度に関する公的な教育プログラムへの資金援助を要求している。

特に知識不足の傾向が強い移民に向けての教育プログラムの提供

移民は特にメディケアに関する情報へのアクセスが限られている場合が多く、制度の利用を躊躇しがちなのだとか。

これは主に言語的な壁にも問題がることから、メディメアの仕組みや利用方法についての説明を、分かりやすく多言語で提供していくことも重要だ。

また、一口に移民といってもビザのステータスが様々にあり、それによってメディケアの取得対象であるかどうかや、利用できる制度についての違いなどもあるので、そういうのも含めて、ビザを取得した際に付随して情報を得られる機会があるといいんじゃないかなーと個人的には思う。

ミウラも大変興味が湧いたのと、病気ではないけどスクリプトを発行してもらうために定期的な受診が必要な身としては、余分な出費をしているかもしれない可能性を潰すためにもメディケアについてもうちょっと自分でちゃんと調べてみようと思うよ。

スクリプトといえば、実は一度受診して発行されたスクリプトは、毎回検査が必要なものじゃなければ(回数に制限はあるものの)リピート発行してもらえる場合もあるので、ミウラみたいに定期的に同じ薬を買いに行く必要がある場合は最初にプリスクリプトを購入した薬局でチェックしてみよう。

こないだ初めてオンラインでのスクリプト発行にも挑戦してみた(GPが2週間先まで埋まってたのが最大の理由)ので、それについても機会があったら記事にするよ。このシステムは非常に便利だと思ったよ。

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