多国籍な劇団員達によって繰り広げられる、多文化な舞台劇

Picture of the performers looking over the audience from the stage.

マルチカルチュラル・ヴォードヴィル・エンターテイメント

「ヴォードヴィル（vaudeville）」という演劇形式を聞いたことがあるだろうか。

ヴォードヴィルは19世紀後半から20世紀初頭にかけてアメリカで流行した演劇形式で、歌・踊り・漫才・手品・曲芸など、様々な演目を組み合わせたバラエティー・ショーのようなものだ。起源は17世紀のパリにまで遡り、当時パリの大市で上演されていた演劇形式が、ヴォードヴィルの原型となったとされている。

19世紀になると、ヴォードヴィル派アメリカに伝わり、大衆的な娯楽として人気を博した。

ヴォードヴィルは様々な文化や背景を持つ人々が楽しめるエンターテイメントとして、アメリカ社会に深く根付いていたそう。

アメリカの演劇史に大きな影響を与え、多くの舞台アーティスト、パフォーマーを排出したヴォードヴィルは、20世紀後半になると、テレビの普及により徐々に衰退していった。しかし、ヴォードヴィルのコンセプトは現代でもバラエティ番組やミュージカルなどに受け継がれている。

そんな感じで、これまでヴォードヴィルという名前に馴染みがなかった人も、きっとテレビや映画、舞台のライブとして触れたことがあるんじゃないかと思う。因みに近年で有名なタイトルといえば、歌って踊れる人狼オーストラリア人俳優ヒュー・ジャックマンが主演したことでも知られる「ザ・ショーマン（The Greatest Showman）」

さてそんなヴォードヴィルスタイルのパフォーマンスを行うケアンズのローカル劇団があるのはご存知だろうか？

ヴォードヴィル・アドベンチャー

美しいヴォードヴィルのビジュアルは、世界中の伝統的な巡業治癒師たちから着想を得ている。

「The Great Travelling Medicin Show」は心温まる型破りな冒険を舞台に展開する。

来週3月7日（木）から9日（土）まで、ケアンズ・パフォーミング・アーツ・センター（Cairns Performing Arts Centre = CPAC） で3公演が行われる「ザ・グレート・トラベリング・メディシン・ショー」は、CfAT（Centre for Australasian Theatre） により制作され、人間ドラマを、共感しやすく風変わりで文化的に多様なキャラクターたちを通して、観客を昔へと誘うような見事な衣装とビジュアルで表現することを約束している。

またこのCPACでの公演後は、アサートン、ジュラテン、そしてキュランダへと巡演する予定だ。

共同監督でもあり、CfATの秘書でもあるキャサリン・ハッセル氏は、この作品は壮観なパフォーマンスと力強いメッセージの一夜になるだろうと語った。