レジオネラ症の感染者が発見され、周辺住民に注意が促される
クイーンズランド州内では最近、水を介して感染するウィルス感染性胃腸炎の流行がニュースになり、今月上旬にはそれぞれメルボルンとシドニーの空港で麻疹の感染者が見つかったりしてたけど、シドニーではまた別の細菌感染性の肺炎の感染が発見された。
レジオネラ症と呼ばれるもので、高齢者や心肺に脆弱性のある人などが感染し重症化すると、最悪死に至ることもある厄介な病気だ。
シドニーではこれまでに3人が発症し、病院へと搬送されたことから、保険当局が注意を促している。
過去10日間にビクトリアパーク周辺を訪れた人は要注意
感染が発生したと思われるビクトリアパーク周辺、シドニー大学キャンパスを含むエリアを過去10日間に訪れた人は、咳・息切れ・発熱・頭痛といった肺炎症状に注意するように警告が出されている。
入院した3人は、それぞれ60代の男性2人と、70代の女性1人で、同エリアを訪れた後にレジオネラ症と診断された。
NSW保健局によると、現在は3人共無事に退院したとのこと。
シドニー地域保健局の公衆衛生副臨床局長であるIsabel Hess(イザベル・ヘス)博士は、エアコンなどの冷却システムから発生した汚染された水が(蒸発などにより)空気中に放出され、それを吸い込むことによって、レジオネラ症の原因となる細菌に感染する可能性があると警告した。
レジオネラ症は人から人へと感染しません。レジオネラ症の症状は汚染された水滴を吸ってから約10日後に発症することがあり、発熱・悪寒・咳・息切れなどが起こり、肺炎のような重度の胸部感染症に繋がる可能性があります。
この病気にかかった人は、尿検査・喀痰(かくたん)検査・胸部X線検査によって診断され、入院して抗生物質治療を受けるのが一般的です。重症化のリスクが高いのは、基礎的な肺疾患や、その他の重篤な健康状態を持つ人、喫煙者です。
NSW保健局は、予防措置として周辺の冷却塔の消毒と清掃を指示したと述べた。また、同局はシドニー大学キャンパスの冷却塔1基から低レベルのレジオネラ菌の陽性反応が出たことを確認、現在は除染されているとした。
Deadly disease spreads in Sydney with three people in hospital: These are the symptoms you need to know(Daily Mail Australia)
レジオネラ症とは
レジオネラ症は、レジオネラ属菌という細菌によって引き起こされる感染症。主な症状は肺炎で、軽症の場合は無症状であることもある。
感染経路
レジオネラ属菌は自然界に広くぞんざいしているが、特に温水や冷却水に生息しやすく、レジオネラ症は、この最近が含まれる水蒸気や霧を吸い込むことによって感染する。
症状
レジオネラ症の潜伏期間は2〜10日ほどで、主な症状は以下:
- 発熱
- 咳
- 息切れ
- 胸痛
- 頭痛
- 筋肉痛
- 悪寒
人によっては吐き気や下痢を伴うこともあり、重症になると呼吸不全や多臓器不全を引き起こすこともある。
治療
幸いなことに、レジオネラ症は抗生物質での治療が可能。早期診断・発見と治療が重要となってくる。
予防
感染を予防するためには以下のことに注意しよう:
- 温水や冷却水の設備(エアコンの室外機とか)を定期的に清掃・消毒する
- シャワーヘッドや蛇口を定期的に掃除する
- 加湿器の水を定期的に交換する
- エアコンのフィルターを定期的に掃除する
何事もやはり日常的な衛生管理が大事ってことですよ。エアコンの掃除とかめんどくさいけど、雨季はカビにも気をつけなきゃいけないしね!
また、様々な理由から免疫力が低下している人は特に注意しよう。
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