Qantas Payトラベルマネーカード発表:新たな「トラベルマネー」分野への参入
カンタス航空は、近日発売予定のQantas Payトラベルマネーカードにより、フリークエントフライヤーだけでなくフリークエント(頻繁)にフライしない人々も、新しいカードを財布に加えることを期待している。
とはいえこの新しい白いQantas Payカード、実際にはQantas Travel Moneyという既存製品のリブランディングである。Qantas Travel Moneyは、2013年にQantas Cashとして最初に登場したプリペイド方式のマルチ通貨トラベルマネーカードである。
そんで、何が新しくなるのか?
現在のQantas Frequent Flyer会員カードはトラベルマネーカードを兼ねていたが、Qantas Payはそれ自体が独立したカードになる(つまりFrequent Flyerメンバーでなくとも使うことができる)。
Qantas Pay
新しいQantas Payカードは2024年5月から発行される予定である。
各フリークエントフライヤーの会員期限が更新されると、新デザインのQantas Frequent Flyerカードを受け取ることになる(裏面のQantas Travel Moneyカード機能は使用期限まで有効)。
Qantas Payでは、今後も最大10種類の通貨を「仮想ウォレット」で提供し、海外やオンラインで使用できる。今後さらに多くの通貨が追加される可能性がある。
もちろん、オーストラリアの銀行口座からサポートされている海外通貨に直接入金したり、通貨間での両替が可能である。
Qantas Payユーザーは、引き続き海外通貨で1豪ドル使うごとに1.5カンタス・ポイントを獲得できる。オーストラリアドルで使う場合は1豪ドルあたり0.25ポイントである。
独立したブランドであるQantas Payカードに移行することで、航空会社は1,500万人のフリークエント・フライヤーだけでなく、より幅広い顧客ベースの開拓とカンタスブランドへの囲い込みを狙っていることは間違い無い。
しかし、Qantas Payは、銀行、Travelex、オーストラリア・ポスト、グローバル展開するWiseなどの類似のプリペイドトラベルマネーカードと競合する際には、親ブランドのマーケティング力に頼ることになる。ライバルのヴァージンオーストラリアは、2021年7月に独自のVelocity Global Walletカードを廃止している。
Qantas Payは、カンタスブランドのクレジットカード、Qantas Business Moneyプラットフォーム、住宅ローンや個人向けローン、健康保険や旅行保険、および「投資・資産管理ソリューション」とともに、Qantas Loyaltyの金融サービス・ポートフォリオに名を連ねる。
Qantas Loyaltyは、パンデミック時に収益源であることを証明し、2024年度には過去最高の5億ドルから6億ドルの利益を計上する見込みである。2030年までに最大10億ドルの利益を目指すという意欲的な目標に向かって飛躍している。
オーストラリアにおけるすべてのクレジットカード取引のうち、推定35%がQantas Pointsを獲得できるクレジットカードで行われており、フリークエントフライヤーが金融商品を通じてポイントを獲得することに価値を見出していることがわかる。
Qantas launches Qantas Pay card - Executive Traveller
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